山の神の独り言(2021/2/25)

『七福神の森にも春の息吹』

 このところ、天候が荒れて雪が降ることが少なくなって、比較的暖かい(と言っても
プラス5度程度)日が続いているので、七福神の森には春の息吹が感じられるように
なっているんだよね。

 雪が解け始めて最初に目につくのは、白い雪原に黒い木の切り株がニョキニョキと
出て来ることだよね。
切り株だからニョキニョキと成長して出て来るわけではないけど、雪が解けて積雪が
減少して、雪面が下がると相対的に切り株が頭を出してくるんだよね。
気温が上がると雪も解けるので、粒子の大きいザクザクした粒雪になるんだよね。

 吉幾三の歌に『津軽恋女』という歌があって、その歌詞の中に
「津軽には七つの雪が降るとか」
という一節があるんだけど、雪って本当に気候の状態で七変化するんだよね。
『津軽恋女』では『春待つ氷雪』なんだけど、七福神の森では
『春待つザラメ雪』という状況なんだよね。

 南斜面では、雪が完全に消えた部分もあって草が見えているんだよ。
天気の良い日なんかは、本当に春が来たのではないかと錯覚するくらいだよ。

 今年の冬は雪が多くて大変な部分もあったけど、雪が多いとそれだけ山の神は
燃えるんだよね。
今年の雪の季節の休日は皆勤賞で、毎日七福神の森で仕事したよ。
雪と遊ぶのって楽しいよね。
働いて体を動かしていると寒さも感じないし、それなりの耐寒防備もするので、雪の中での作業は快適だよ。
マイナスの気温の中で仕事していても汗をかくのは同じなので、衣類が濡れて
冷えたりするけど、さらに働けば自力で乾かせるからね。
山の神としては、春が来るのは楽しみだけど、雪の冬が終わるのも寂しい気が
するんだよね。

2021年02月26日